高い変換効率をもつ シリコン静電型MEMS共振器

~電極構造要素と振動構造要素を接近配置する方法及びこれを用いたMEMSデバイス~

理工学部 機械工学科 

教授 鈴木 健一郎

研究内容

無線システムに広く使用されている水晶振動子/SAWデバイスに代え、小型軽量化、集積化、多機能化が実現できるシリコンMEMS共振器(MEMS:微小電気機械システム)が急速に普及しつつある。
静電駆動型共振器は構造が簡単で小型化に適しているが、変換効率を大きくするために電極間のギャップを狭くしなければいけない(<500nm)という課題がある。この狭ギャップを正確に作製することは容易ではないが、我々は先端加工技術を利用することなく、狭ギャップを作製する新規手法(移動電極駆動)を発明し、この実証に成功した。

研究成果

《電極駆動法》 デバイス作製(4 µmギャップ)後に、狭ギャップ(< 0.5 µm)を形成

《機械電気変換効率》 >400倍


移動電極をもつ12MHzシリコンMEMS共振器
移動電極による狭ギャップ形成
2ポートRF回路実験結果:移動前後の比較

応用例

●携帯端末機器のタイミング回路、フィルタ回路
●高精度振動型センシングデバイス

特許情報

第5333950号/第5671742号/US8872603

研究キーワード

MEMS ・振動センサ ・移動電極 ・電気機械変換効率 ・静電型共振器 

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