フェイズドアレイアンテナ搭載に向けたLTCC基板を用いたMEMS移相器の開発
理工学部 機械工学科
教授 鈴木 健一郎
研究内容
昨今、電波の高周波化が進んでおり、高周波に対応した低損失なアンテナが要求される。特にミリ波帯では電磁波の空中での吸収を補償するため指向性アンテナが利用されているが、これを携帯機器に搭載するには指向性ビームを走査する機能を実現することが必須である。
フェイズドアレイアンテナを構成する移相器にMEMSスイッチを使用すると低損失な移相器を実現することが可能である。今回、VIA形成が容易なLTCC基板を用いて凖ミリ波帯に適用できる移相器回路の設計に成功した。
LTCC基板は、a)加工技術の制限から表面金属パターン寸法がSiに比べて著しく大きくなること、また、b)基板表面の大きな凹凸の影響によりMEMSスイッチの駆動電圧が増大する、という課題をもつことが明らかになった。
応用例
・ミリ波レーダ:車載用衝突防止システム、セキュリティシステム 等
・ミリ波通信:通信機器接続配線の高機能化 等
特許情報
No.457365