異なる配管環境に応じた 複数の配管内検査ロボット

~配管の形状、大きさ、検査方法等に応じた異なる設計~

理工学部 ロボティクス学科

教授 馬 書根

理工学部 ロボティクス学科

助教 加古川 篤

研究内容

当研究室では、これまで異なる内径に応じて螺旋駆動型、多モジュール並列配置型、連結車輪型の3種類の配管内検査ロボットの研究開発に取り組んできた。螺旋駆動型は駆動部とアクチュエーターを直結できるため小型化が容易で、これまでに直径125ミリと直径30ミリのものを開発した。また、多モジュール並列配置型は複数のモジュールが互いに助け合って駆動するため大きな推進力を発生することができ、これまでに直径200ミリと直径125ミリのものを提案した。いずれのタイプも直管や曲管のみで構成される一筆書き状の配管では安定して走行できるが、分岐部での経路選択走行は困難であるため、連結車輪型(直径75ミリ)を開発した。

研究概要

螺旋駆動型配管内検査ロボット

前部ユニットの車輪を傾けた状態でユニット全体をスクリューのように回転させることにより、螺旋を描きながら移動することができる。傘歯車等を介さずに前部ユニットをアクチュエーターに直結できるため、小型化が容易。前部ユニットにカメラを取り付けることが難しいため、後部から牽引するかたちとなる。回収が困難なため、入口と出口の両方が存在する配管向け。

■ 直径φ125mmのモデル

螺旋駆動型 配管内検査ロボット(φ125mm)

前部ユニットと後部ユニットの間に関節が備わっているため、T字管で経路を選択することができる。進行方向に対して上下(Pitch)方向と左右(Yaw)方向の屈曲動作をアクチュエーター1つで行うことができる。

■ 水平状態で対応可能な配管・・・直管、曲管、L字管、T字管

■ 垂直状態で対応可能な配管・・・直管、曲管

■ 直径φ30mmのモデル

小口径螺旋駆動型 配管内検査ロボット(φ30mm)

螺旋ユニットのみをフレキシブルシャフトで繋ぎ、配管の外から動力を供給。

■ 水平状態で対応可能な配管・・・直管、曲管

■ 垂直状態で対応可能な配管・・・直管、曲管

多モジュール並列配置型配管内検査ロボット

複数の独立した駆動モジュールを配管軸に対して放射状に配置した構造。それぞれを同じ速度で移動させると直進し、異なる速度で動かすと旋回することができる。常に複数のモジュールが互いに干渉しながら走行するため、高い牽引力を発生させることができる。一方で装置全体が大型化する傾向があること、T字管走行には向いていないこと、等の欠点がある。

■ ​直径φ200mmのモデル

形状可変3モジュール型 配管内検査ロボット(φ200mm)

1つの駆動モジュールに形状可変機構が備わっており、フランジ部や配管内の障害物に対して高い走破性を発揮することができる。この形状可変機構はアクチュエーター1つで障害物に接触すると自動的に走行と形状変化を切り替えられるよう設計されている。

■ 水平状態で対応可能な配管・・・直管、曲管、L字管

■ 垂直状態で対応可能な配管・・・直管、曲管、L字管

■ 直径φ125mmのモデル

防水防塵仕様の3モジュール型 配管内検査ロボット(φ125mm)

カメラやアクチュエーターをすべて防水防塵仕様に設計。

■ 水平状態で対応可能な配管・・・直管、曲管

■ 垂直状態で対応可能な配管・・・直管、曲管


連結車輪型配管内検査ロボット

複数のリンクを連結させてそれらの関節部分に車輪を取り付けた構造。配管内でジグザグに拡張することによって車輪を壁面に押し付ける。関節部分にバネ性を持たせることでT字管等にも適応することがでる。2次元平面的に拡張するため、曲管やT字管を走行する際に配管の向きとロボットの向きを揃える必要がある。進行方向に沿って複数の駆動輪が互いに干渉し合うため、高い駆動力を発生させることができる。配管軸方向の空間をうまく利用することで、大幅な小型化が実現できる。

■ 直径φ75mmのモデル

連結車輪型配管内検査 ロボット(φ75mm)

オムニホイールと半球状車輪を組み合わせることにより、前後移動に加えてロール回転(配管軸に対する転がり動作)も行うことができる。半球状車輪を傾けた状態で前後移動することにより、螺旋運動も可能。

■ 水平状態で対応可能な配管・・・直管、曲管、L字管、T字管

■ 垂直状態で対応可能な配管・・・直管、曲管、L字管、T字管

活用例・応用例

・カメラ映像による配管内部の点検
・超音波や磁気を用いた配管の肉厚測定(劣化状態の定量評価)
・食品製造用の配管内部の清掃
・原子力発電所内部の調査

セールスポイント

これまで複数種類の配管内検査ロボットを設計開発してきた経験から、想定される配管の環境に応じて、どのような設計思想が必要になるのかを提示することができる。

特許情報

特願2014-106963/特願2015-12537

研究キーワード

インフラ点検 ・非破壊検査 

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