ネタバレが苦手な人向けのストーリー中のシーン検索システム2

情報理工学部 情報理工学科

教授 西原 陽子

ネタバレをある程度防ぎつつシーン、既読未読判定が一層進化

ストーリー型のコンテンツ(映画、アニメ、漫画、小説など)のシーンの重要度と希少度を用いて、ストーリー中のシーン系列に対し表示・非表示処理を行った上でストーリーを可視化し、ストーリー中のシーン検索を行うシステムを開発しました。これを用いることで、重要なシーンを非表示にできるため、ネタバレが起こりにくくすることを実現しました(図1)。また、希少なシーンを表示できるので、目的とするシーンの検索や、コンテンツの既読と未読の判定も可能です。

(図1)シーンの重要度と希少度を用いた可視化。 重要度の高いシーンを非表示にし、希少度の高いシーンを表示が可能。非表示後の3つのコマが記憶にあれば既読と判定でき、記憶になければ未読と判定できる。
(図2)既存の可視化インタフェースを使ってのシーン検索。漫画のシーン検索(初登場、活躍、大きな出来事)が可能。右下黒四角はネタバレ部分。

新規性・優位性

既存システムでは「ネタバレを完全に防ぐこと」「既読未読判定の支援」に不足点がありましたが、本発明ではこの2点を一定程度解決しました。

既存の可視化インタフェースを利用すれば、構成するオブジェクトを抽出し、出現頻度を積み重ね棒グラフで可視化が可能です。オブジェクト(キャラクターの名前や地名、キャラクターたちが使うアイテムの名前など)の出現変動(右記QRコード)を可視化することによって、大まかなストーリーを見ることができます(図2)。

応用・活用例

コンテンツを楽しむ前にネタバレを受けると、コンテンツを満足に楽しめないことが知られています。また、ネタバレについては事前情報を得られるということに肯定的な人もいれば、知りたくないことを知ってしまうからと否定的な人もおり、ネタバレを受ける・受けないをコントロールできることが求められています。本技術を用いることで、肯定的な人、否定的な人の両者の要望を満たすことが可能です。

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本研究成果は、JST産学共創基礎基盤研究(’11~’15)、ならびに、文科省科研費基盤研究S(’18~’22)による。

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